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2012年5月13日に中国・北京で開かれた第5回日中韓首脳会議の様子 |
【データ入力日】2012年11月20日
【カテゴリ】「軍事」「外交・国際政治」「政治」
【出典】国際戦略研究所(IISS)
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI)
尖閣諸島、竹島、北方領土など、近年、日本と周辺諸国の間で、領土問題や領土をめぐる外交問題が相次いで発生している。また、中国の急速な経済発展により国力が増大し、東アジアの軍事バランスが変わりつつある現状で、日本を取り巻く外交・安全保障の環境は厳しさを増している。
「軍事力と経済力を背景としない外交は存在しない」という言葉もあるように、国際社会において、軍事力(国防力・防衛力)は、外交力の大きな源となっている。
そこで今回は、北東アジア諸国の日本、中国、韓国、北朝鮮、ロシアと、日本の同盟国アメリカの軍事バランスを、各国の兵力(現役軍人の数)、軍事費、武器の輸出入額、軍事装備品の数をもとに比較した。もちろん、それらを単純に比較しただけではその国の軍事力の優劣を判断することはできないが、一つの重要な指標となりえるだろう。
情報源は、兵力と軍事装備品の数については、イギリスの外交・安全保障政策の研究機関「国際戦略研究所(IISS - International Institute for Strategic Studies)」が発表した、2012年版の年次報告書「Military Balance 2012(ミリタリー・バランス 2012)」を、軍事費と武器の輸出入額にについては、スウェーデンの国際平和に関する研究機関「ストックホルム国際平和研究所(SIPRI - Stockholm International Peace Research Institute)」が発表した、2012年版の年次報告書「SIPRI Yearbook 2012(SIPRI イヤーブック 2012)」の数値をもとにしている。
表1 「軍事力比較」各国の兵力
表2 「軍事力比較」各国の軍事費と輸出入額
表3 「軍事力比較」各国の陸軍力(陸上戦力)
表4 「軍事力比較」各国の海軍力(海上戦力)
表5 「軍事力比較」各国の空軍力(航空戦力)
表6 「軍事力比較」各国の宇宙開発 - 軍事衛星の運用基数
表1 「軍事力比較」各国の兵力
|
日本 |
中国 |
韓国 |
北朝鮮 |
米国 |
ロシア |
通常兵力 |
陸軍 |
151,641 |
1,600,000 |
522,000 |
1,020,000 |
641,470 |
270,000 |
海軍 |
45,518 |
255,000 |
68,000 |
60,000 |
333,248 |
154,000 |
空軍 |
47,123 |
330,000 |
65,000 |
110,000 |
344,568 |
167,000 |
海兵隊 |
- |
(10,000)※1 |
(27,000)※2 |
- |
206,533 |
(9,500)※3 |
その他 |
3,464 |
- |
- |
- |
43,598 |
365,000 |
合計 |
247,746 |
4,585,000 |
655,000 |
1,190,000 |
1,569,417 |
956,000 |
予備役 ※4 |
56,379 |
800,000 |
4,500,000 |
600,000 |
865,370 |
20,000,000 |
準軍事組織 ※5 |
12,636 |
1,500,000 |
3,000,000 |
189,000 |
11,035 |
474,000 |
※1 中国人民解放軍の海兵隊「中国人民解放軍海軍陸戦隊」は、人民解放軍海軍に所属。
※2 大韓民国国軍の海兵隊「大韓民国海兵隊」は、大韓民国海軍に所属。
※3 ロシア連邦軍の海兵隊「海軍歩兵(Naval Infantry)」は、ロシア海軍に所属。
※4 日本の場合は、自衛隊の予備自衛官が該当する。
※5 「準軍事組織(Paramilitary)」は、軍隊とは別個の国境・領海の警備、暴動鎮圧・治安維持などに専門化された補助的な役割を担う武装組織を指す。日本の場合は海上保安庁が該当し、国外では、アメリカ沿岸警備隊、大韓民国海洋警察庁、ロシア連邦保安庁ロシア国境軍、中国人民武装警察部隊、朝鮮人民警備隊などがある。
表2 「軍事力比較」各国の軍事費(国防費・防衛費)と輸出入額
|
日本 |
中国 |
韓国 |
北朝鮮 |
米国 |
ロシア |
軍事費 |
支出額 (日本円換算) ※1 |
545.3億ドル (4兆3623億円) |
1,292.7億ドル (10兆3417億円) |
282.8億ドル (2兆2624億円) |
不明 |
6,895.9億ドル (55兆1672億円) |
641.2億ドル (5兆1298億円) |
対GDP比 |
1.0% |
2.1% |
2.7% |
不明 |
4.7% |
3.9% |
武器の 取引 |
輸出額 |
- ※2 |
13.6億ドル (1084億円) |
2.3億ドル (180億円) |
不明 |
99.8億ドル (7987億円) |
78.7億ドル (6299億円) |
輸入額 |
2.5億ドル (203億円) |
11.1億ドル (889億円) |
14.2億ドル (1137億円) |
不明 |
9.5億ドル (756億円) |
0.1億ドル (9.6億円) |
※1 1USドル=80円で計算
※2 武器輸出三原則により輸出額は事実上のゼロとなっている。
表3 「軍事力比較」各国の陸軍力(陸上戦力)
|
日本 |
中国 |
韓国 |
北朝鮮 |
米国 |
ロシア |
陸軍兵力 (単位:人) |
151,641 |
1,600,000 |
522,000 |
1,020,000 |
641,470 |
270,000 |
車両 |
主力戦車 |
806 |
7,400+ |
2,414 |
3500+ |
5,855 |
2,800+ |
軽戦車 |
- |
800 |
- |
560 |
- |
- |
偵察戦闘車 ※1 |
102 |
- |
- |
- |
1,237 |
1,200+ |
歩兵戦闘車 |
68 |
2,350 |
165 |
- |
6,452 |
7360+ |
装甲兵員 輸送車 |
804 |
2,700 |
2,780 |
2,500+ |
19,226 |
9,700+ |
自走砲 ※2 |
187 |
1,785 |
1353+ |
- |
1,594 |
1,820+ |
水陸両用車両 (水陸両用艇) |
- |
- |
- |
- |
124 |
- |
航空機 |
有人航空機 |
12 |
8 |
- |
- |
254 |
- |
無人航空機 (無人偵察機) |
- |
- |
- |
- |
278 |
- |
ヘリコプター |
攻撃機 |
110 |
16 |
60 |
20 ※3 |
697 |
355+ ※4 |
偵察機 |
80 |
- |
- |
- |
247 |
60 ※4 |
輸送機 |
228 |
234 |
222 |
202 ※3 |
2,588 |
574 ※4 |
マルチロール機 |
- |
401 |
175 |
80 ※3 |
338 |
- |
※1 戦闘偵察車、偵察車を含む。
※2 自走榴弾砲、自走迫撃砲、自走無反動砲、自走対空砲を含む。
※3 朝鮮人民軍空軍所属。
※4 ロシア空軍所属。
表4 「軍事力比較」各国の海軍力(海上戦力)
|
日本 |
中国 |
韓国 |
北朝鮮 |
米国 |
ロシア |
海軍兵力 (単位:人) |
45,518 |
255,000 |
68,000 |
60,000 |
333,248 |
154,000 |
潜水艦 |
原子力潜水艦 ※1 |
- |
7 |
- |
- |
57 |
37 |
通常動力型 潜水艦 ※2 |
18 |
64 |
23 |
72 |
- |
28 |
軍艦 (潜水艦以外) |
空母・軽空母 ※3 |
2 |
1 |
- |
- |
11 |
1 |
巡洋艦 ※4 |
2 |
- |
2 |
- |
22 |
6 |
駆逐艦 ※4 |
29 |
13 |
6 |
- |
61 |
18 |
フリゲート |
15 |
65 |
12 |
3 |
20 |
8 |
哨戒艦艇 ※5 |
6 |
221+ |
110 |
383 |
28 |
80 |
掃海艦/掃海艇 |
33 |
73 |
10 |
24 |
9 |
53 |
揚陸艦/揚陸艇 |
24 |
239 |
47 |
267 |
319+ |
39 |
輸送艦/補給艦 |
76 |
205 |
24 |
23 |
190 |
249 |
※1 「原子力潜水艦」は、「弾道ミサイル原子力潜水艦(SSBN)」、「巡航ミサイル原子力潜水艦(SSGN)」、「攻撃型原子力潜水艦(SSN)」、「補給型原子力潜水艦(SSAN)」を含む。
※2 「通常動力型潜水艦」は、「対潜潜水艦(SSK)」、「誘導ミサイル潜水艦(SSG)」、「沿岸型潜水艦(SSC)」、「補給型潜水艦(SSA)」、「輸送潜水艇(SDV)」、「特殊潜航艇/ミゼット・サブマリン(SSW)」を含む。
※3 「ヘリ空母(CVH)」を含む。
※4 「巡洋艦」、「駆逐艦」はそれぞれ英語で「クルーザー(cruiser)」、「デストロイヤー(Destroyer)」と呼ばれているが、海上自衛隊では「護衛艦」と称している(フリゲートも同じ)。
※5 「魚雷艇(PT)」、「ミサイル艇(PG)」を含む。
表5 「軍事力比較」各国の空軍力(航空戦力)
|
日本 |
中国 |
韓国 |
北朝鮮 |
米国 |
ロシア |
空軍兵力 (単位:人) |
47,123 |
330,000 |
65,000 |
110,000 |
344,568 |
167,000 |
航空機 |
爆撃機 |
- |
82 |
- |
80+ |
139 |
251 |
戦闘機 |
202 |
890 |
176 |
441+ |
277 |
786 |
攻撃機 |
146 |
535 |
286 |
82 |
1,019 |
612 |
早期警戒機 |
3 |
13 |
- |
- |
14 |
- |
早期警戒管制機 |
17 |
8+ |
1 |
- |
32 |
20 |
偵察機 |
17 |
99 |
41 |
- |
76 |
148 |
電子情報収集機 |
- |
4 |
4 |
- |
22 |
- |
無人航空機 (無人偵察機) |
- |
1 |
103+ |
- |
223 |
- |
指揮統制専用機 |
- |
5 |
- |
- |
4 |
4 |
空中給油機 |
4 |
10 |
- |
- |
170 |
20 |
輸送機 |
64 |
320+ |
33 |
217 |
464 |
337 |
戦闘捜索救難機 |
26 |
- |
- |
- |
22 |
- |
練習機 |
248 |
490 |
193 |
215 |
1,130 |
201 |
ヘリコプター |
戦闘捜索救難機 |
41 |
- |
16 |
- |
81 |
- |
輸送機 |
15 |
82+ |
30 |
202 |
62 |
574 |
表6 「軍事力比較」各国の宇宙開発 - 軍事衛星の運用基数
|
日本 |
中国 |
韓国 |
北朝鮮 |
米国 |
ロシア |
軍事通信衛星 |
0 |
4 |
0 |
0 |
31 |
24 |
軍事測位衛星 |
0 |
10 |
0 |
0 |
31 |
27 |
軍事気象衛星 |
0 |
0 |
0 |
0 |
6 |
0 |
画像偵察衛星 |
4 |
15 |
0 ※1 |
0 |
10 |
1 |
電子偵察・信号諜報衛星 |
0 |
11 |
0 |
0 |
20 |
2 |
宇宙配備宇宙監視衛星 |
0 |
0 |
0 |
0 |
1 |
0 |
早期警戒衛星 |
0 |
0 |
0 |
0 |
5 |
4 |
合計 |
4 |
40 |
0 |
0 |
104 |
58 |
※1 韓国の地球観測衛星「アリラン3号」は、偵察衛星と同じ機能を持っているため、軍事衛星に分類されるとの指摘もある。
※「-」はゼロ、または限りなくゼロに近いがゼロと断定できない数値を示す。
※「+」はその数値以上を示す。
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【関連サイト】
国際戦略研究所(IISS - International Institute for Strategic Studies)
ストックホルム国際平和研究所(SIPRI - Stockholm International Peace Research Institute)
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